Hamarimono

そのときそのときのマイブームなど。

平成20年度の食費全国平均(71,051円)から分かったこと

 総務局のホームページで「家計簿からみたファミリーライフ」という記事を見つけました。

 平成20年度の家計の収入と支出の全国平均に目が留まりましたが「食費の全国平均71,051円は想像以上にかかってる」と思うと同時に、どこかホッとしました。


 世帯平均(人数): 3.45人
 世帯平均(有業人数): 1.68人
 世帯平均(世帯主の年齢): 47.4人
 世帯平均(手取り収入) : 442,749円

    • 食費: 71,051円
    • 住居: 19,156円
    • 家具・家事用品: 10,501円
    • 被服及び履物: 14,263円
    • 保健医療: 14,263円
    • 交通・通信: 48,259円
    • 教育: 18,789円
    • 教養娯楽: 33,390円
    • その他の消費支出: 75,250円 


 ちなみに、エンゲル係数(消費支出に対する食費の割合)は年々低下しているのだそう。昭和30年代は38.1%、昭和54年には30%を下回り、平成20年には23.1%になりました。一方で外食や通信費は増えているので、生活そのものがどんどん文化的になっているということでしょうか? また、昭和30年当時は便利なレトルトものはないし、中国製のものはなかったし、食料品が意外と高かったかもしれませんね。

 世帯人員別に見た家計、特に手取り収入に対する食費をみてみると下記のようになっています。(パーセント表記はエンゲル係数

 なお、ここでいう食費には、(1)素材となる食料(穀類,魚介類,肉類,乳卵類,野菜・海藻,果物)、(2)調理済みの食料(菓子類,調理食品)、(3)外食、(4)その他(油脂・調味料,飲料,酒類,賄い費)が含まれています。つまり、「食べることに関する支出全て」が食費に含まれています。節約系主婦向け雑誌では外食費などを「家族レジャー費」、ご主人の昼食代を「夫小遣い」などと別出しして、食費を少なく計上している場合もありますので、そこは読み手のほうでしっかり内容を把握する必要があるかもしれません。

    • 単身世帯(消費支出合計:172,000円).... 食費:39,000円 22.7%
    • 2人世帯(消費支出合計:258,000円).... 食費:59,000円 22.9%
    • 3人世帯(消費支出合計:296,000円).... 食費:68,000円 23.0%
    • 4人世帯(消費支出合計:336,000円).... 食費:77,000円 23.0%
    • 5人世帯(消費支出合計:346,000円).... 食費:84,000円 24.3%


 この結果を見てすぐに思い浮かんだことは、某節約系奥様雑誌での「食費月1万円!」とか「食費月3万円」といった、うたい文句。あれは、「やって当たり前」レベルの話ではなく、「目標値」なんだと認識(クリアーするには相当な努力が必要!)。

 我が家は3人世帯に当てはまるので、食費平均は68,000円。これらの結果をみて我が家は、現状の食費45,000円〜50,000円(3人家族)を維持すればいいという結論に達しました。


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【追記】 2010.12.24
 平成21年度のデータと比較した「平成21年度の食費全国平均(70,134円)と前年度データを比較してみて」を2010年12月24日に執筆済みです。 ...やはり、収入が大きく減少しています。また、収入が減ることによって食費が減っていることも分かりました。一方で教育費は増加傾向。

  • 平成20年度平均手取り収入 .... 442,749円  (うち食費は、71,051円。教育費は、18,789円)
  • 平成21年度平均手取り収入 .... 427,912円  (うち食費は、70,134円。教育費は、19,493円)


 ....節約といってもいろいろ。「節約」に対する考え方、価値観が多様化してきているからでしょうか?




【参考】 いずれも西日本新聞の「食卓の向こう側」より

 「食品値上げ、家計は悲鳴」−。今年はそんな報道が相次いだ。調味料や油、小麦、乳製品、生鮮食品など、あれもこれもが値上がりしたから、痛手だったのは間違いない。だが、多くの人にとって、本当に日常の食事に事欠くほど切迫していただろうか。 

 例えば、主食の食べ方。今、一世帯が1年間に買う米代は、菓子代の半分以下(総務省家計調査)しかない。パン代を加えても足りないほどだから、菓子の存在は“主食級”だ。菓子代が米代を超えたのは、21年前の1987年。今の大学生は、米より菓子に食費を充てる家庭で育ってきたことになる。

 その菓子代を、さらに上回るのが、一世帯が使う携帯電話代だ。「食費4万円は高いと思うけど、家族の携帯代4万円は減らせない」「食事は抜いてもお菓子は食べちゃう」「素材から手作りすると高くつくから、安い出来合いを買います」−。岩村たちの食卓調査でも、ためらいもなくそんなコメントが語られる。節約する目的は、トップが家族レジャー。そして、洋服、自分や子どもの習い事、通信費、インテリアなどが続く。「そうした『減らせないもの』の出費に押されて、食費は底値買いで削られていく」(岩村

 今、そんな「家計の都合」を背景に、生鮮食品までが、まるで家電製品かのような激しい底値競争に巻き込まれている。「その構図が、正直な生産者やメーカーを追い詰め、ますます偽装を生みやすくするんじゃないかしら」 現代家族の食卓から見える「日本の行く末」を、岩村は危惧(きぐ)している。


食卓の向こう側〈第12部〉価格の向こう側 (西日本新聞ブックレット)

食卓の向こう側〈第12部〉価格の向こう側 (西日本新聞ブックレット)



 ちなみに、我が家のこの食費には、以下のものが含まれます。

    • お米
      5kgで1900円ぐらいのものを生協で購入。パンをほとんど食べないため、2ヶ月間で30kgぐらい?

    • 食料品
      魚と肉の割合は1:1。野菜を含めて特売日にまとめ買い、旬のもの、国産、地場野菜を好んで購入(野菜の価格が150円以下なら買い物リストへ、300円前後なら全体をみて検討)。野菜はあえて多く食べるように八百屋さんで購入(定休日前日の大売り出しを狙って買い物)。出来合いのお惣菜、冷凍食品は購入せず。それでも主菜、副菜(2品)、汁物、ご飯は並びます。

    • お菓子
      息子が食べる分のみ(夫もときどき食べてます)。ケーキ・和菓子は殆ど買いません。買うとしてもほとんど夫持ち。

    • お茶
      2リットル×6本のものを800円ぐらいで生協で購入。飲んでいるのは夫と息子。私は煮出したルイボスティーを飲んでいます。

    • 調味料
      安物買いはせず、それなりにこだわったものを購入。使う調味料ブランドが決まっているので、安売りのときに購入するようにいつも価格チェック。「○○の素」系の調味料は購入せず。薄い味付けが好き、脂っこいものが少ないので減りは遅いかも。


 家族そろっての夜の外食はほとんどなし(半年に1〜2回)ですが、姑宅で晩ご飯をごちそうになることが月に1回。昼の外食は月に1〜2回。その際の費用は夫持ち。夫が夕食時に飲むお酒も夫持ち(私はお酒は飲みません)。週3回のパートの仕事の際に持参するお弁当作りにかかる食材は食費として計上(詳細はお弁当ブログ参照)。私個人の外食は月に2000円前後。これは食費とは別枠。

 和食中心、野菜多めの食生活ですが、家族は殆ど医者にお世話になることがないので、医療費もかかりません(私の漢方代ぐらい)。夫も毎晩家で食事するし、必ずご飯はおかわり。朝ご飯もがっつり。

 食費に関しては、各家庭の価値観やライフスタイルが反映されるので、何がいいのかということは一概には言えませんね。でも、食費の内訳をみると、その家庭の価値観やライフスタイルが逆にみえてくるようで....興味深いです。