Hamarimono

そのときそのときのマイブームなど。

絵本「おばけのきもだめし」の感想

 夏休みですから、やはり「オバケ」「きもだめし」がテーマの絵本が1冊は読みたくなります。


おばけのきもだめし

  • 作: 内田 麟太郎
  • 絵: 山本 孝
  • 出版社: 岩崎書店
  • 読み聞かせ時間: 6分

おばけのきもだめし (えほんのぼうけん)


 今夜はオバケたちの胆試し大会。オバケの子ども達はみんなブルブル震えています。

 えんま様がいいます。「おしっこをちびらずに森を抜けてきたものには褒美に鯛焼きを与える。わかったらさっさと行けーー!」

 オバケの子ども達はえんま様が怖くて逃げていきますが、ここから胆試し大会がスタートです。

 怖々進んでいくと、最初に出てきたのは「おおだぬき」。その瞬間に提灯おばけの子どもが火を投げつけ、おおだぬきの尻尾が燃えだしました。そのスキに子ども達は前へ進んでいきます。次に出たのはガマガエル。ところが、ガマガエルは臭いオナラ攻撃にあい逃げていきました。さて、胆試し大会も佳境に....。誰が鯛焼きを手にするのでしょうか?

 でも、テーマは「誰が勝つのか」ではなくて、みんなで力を合わせて頑張るところにあるのかなぁ...とも思ったりしました。作者が内田 麟太郎さんだから、そのように深読みしてしまうのかもしれません。

 と、オバケなのにオバケを怖がる子ども達がとても可愛くて、物語に引き込まれていきますが....脅かし役のオバケはおどろおどろしてます。そのギャップがいいですね。

 ちなみに登場するオバケは、どれも日本古来のオバケたち。妖怪ウォッチブームなので、たぶんそれに影響されて子ども達もよーく聞いてくれるかもしれませんね。しかし、どうしてご褒美が鯛焼きなんでしょうね。....えんま様の好物なのかな。

 
 この絵本の絵作者の山本孝さんは、迫力のある、でもどこか親しみやすい絵を描かれる人です。

 私がかつて読んだ中では「ぬーくぬく」がとても印象に残っています。干し芋と干し大根がどっちが食べたものとして優れているかエキサイトしてしまうというシュールなお話です。小学校高学年向きでしょうか。大人が読んでも楽しいです。



ぬーくぬく (わくわくたべものおはなしえほん)




 あとは、カブトムシ組とクワガタ組がプロレス大会を始めるという「虫プロ」も面白かったです。子どもというよりも、パパさんたちが楽しんでしまいそうなお話です。読んでいて....まるで自分が実況アナになった気分を楽しめます(笑)。



むしプロ



 作者の内田 麟太郎さんは細かい説明は必要ないかもしれませんね。代表作に「ともだちや」があります。「友情」をテーマにした絵本が多いかなと個人的に思います。



ともだちや



 まだ読んだことありませんが、「がたごとがたごと」が気になったのでさっそく図書館に予約しました。私が個人的に好きな電車に....実は妖怪らしきものも登場しそうです。



がたごとがたごと (絵本・こどものひろば)