Hamarimono

そのときそのときのマイブームなど。

7月に読み聞かせする絵本紹介

 7月に実際に読み聞かせした絵本です。


7月に読み聞かせする絵本(未就学児向け)
おじさんとすべりだい

  • 作: 谷口 國博
  • 絵: 村上 康成
  • 出版社: ひさかたチャイルド
  • 【読み聞かせ時間】5〜6分

おじさんとすべりだい


 「おじさんとすべりだい」はいわゆる、シチュエーション絵本。

 いろいろな動物がでてきて、やりとりは基本同じ。反応や行動の違う動物たちの姿を楽しむという、「ねずみさんのチョッキ」っぽいシンプルなストーリー。

 「ねずみさんのチョッキ」の場合はチョッキを着たいといった動物たちの表情が面白いですが(オチも面白いです)、「おじさんとすべりだい」は滑り台を動物たちがどうやって滑っていくか、その反応を見るのが面白いです。

 また、登場する動物が、ラッコ、クマ、ヘビ、アリ、ナマケモノとなんだかマニアック。ヘビの滑り台の滑り方は面白かったし、最後にナマケモノを登場させたのも....ニンマリ。

 個人的には「アリ」が斬新でした(笑)。実際、子どもたちにも大ウケで、アリやナマケモノところはみんな大笑い。私もノリノリで読んでいたようで、メンバーのかたに「今日は声も出ていたし、とっても良かったわ」と褒められました。

 最後のシメはおじさんが滑りますが、これも私の想像の斜め上を行く斬新さ。とってもステキな終わり方でした。人気絵本なのもうなずけます。季節感がないのでいつでも読めるのも嬉しいです。





7月に読み聞かせする絵本(小学校低学年向け)
たいふうがくる

  • 作: みやこしあきこ
  • 絵: みやこしあきこ
  • 出版社: BL出版
  • 【読み聞かせ時間】5分

たいふうがくる


 これはこの冬に小学低学年向けに読み聞かせした「もりのおくのおちゃかいへ」の作者さん、みやこしあきこさんの作品。デビュー作にして第25回ニッサン童話と絵本のグランプリ絵本大賞受賞作です。

 ___今日は金曜日。台風が上陸するからって学校の先生はもう帰っていいって言った。でも明日は海に行くのに...ずっと前から決まっていたのに、台風なんてイヤだ。夜になって雨が激しく降ってきた。台風がやってきたんだ。

 布団をかぶっても雨の音は小さくならない。寝るときに台風を追い払う機械があるといいのになって考えた。大きなプロペラで台風より強い風を起こす機械を船に積んで真っ黒い雲に立ち向かうんだ。次の瞬間、雲が晴れて太陽の前に出た___

 なんていう夢を見た主人公は朝一番で目を覚まし....外を見てみれば真っ白な雲が浮かぶ青空。

 丁寧に描かれたモノトーンの挿絵。それだけで引き込まれますが、最後の場面で主人公が見た空の色だけ....色がついています。そして文章はありません。というか、文章は必要ないですね。

 この作者さんは本当に色の使い方が素晴らしいです。「もりのおくのおちゃかいへ」では赤や黄色といった色が効果的に使われていました。そして今回は逆光気味な「光」の使い方がとても印象的。

 2月に「もりのおくのおちゃかいへ」を読み聞かせしたとき、「モノトーンの挿絵だけど、遠目がとっても映えるわね」とボランティアのメンバーの方に言っていただけたので、今回も季節感のある「たいふうがくる」を小学低学年向け読んでみましたが、先日台風が来る来ないでニュースになっていただけに、子どもたちは身近に感じていたようです。

 ただ、想像していたようりもあっという間に読めてしまうので....3分ぐらいで読める簡単な絵本を急遽読むことになりました。用意しておいて良かったです。時間調整も必要ですね。